改めて整理・整頓・清掃

著者: エイム研究所 矢野 弘

自分の周りを見渡すと「もの」がいたるところに数多くある。
製造会社であると部品や製品、設備といった仕事でつかう「もの」が360°見渡す限りある。情報を扱う銀行やソフトメーカーにしても事務所は書類やコンピュータなど触るもの見る「もの」が多くある。特に不特定多数が利用する交通期間や道路は「もの」だらけである。人はその「もの」を使ったり見たりして仕事や遊びをしている。そのためコミュニケーションは人と人だけではなく物と人とのコミュニケーションがしっかりしていないとムダが多く発生するし事故も発生する。

 

例えば道路の信号機が色ではなく文字で書いてあると近くに行かないと分からないし、読み間違えると事故につながる。色を使ったとしても赤が注意、白が進めと地域で色の使い方が異なるとか配列が異なると大変なことになる。また、汚れてどれが光っているか分かりにくかったり、見えにくい場所に設置してあると、とても危険である。交差点ではお互いが信号を見て信用して進んだり止まったりしているため、「もの」を通しての人と人のコミュニケーションはとても大切である。

 

「もの」が人と係わる事は普段の仕事に多くあり欠かせないものなので、必然的に目的やルールを決めて置くことになる。
仕事においては、いかに誰でも分かりやすくするかが仕事の上手な進め方となる。人間関係のみならず人と物との関係を善くすることが品質を確保したり生産性を上げたり在庫を減らしたり、納期を守ったりの効果を生み出す。その基礎の手段が「もの」に対しての整理・整頓・清掃(3S)である。

 

3Sは当たり前の事でも有り、善くしていくための改善の手段でもあり、悪いところを見つける手段でもある。特に悪い事が見つかるとよくないように感じるかもしれないが、放置しておくと「もの」のみならず「者」も悪化して破滅(倒産)になる事がある。

 

悪い事が速く見つかることは善い事であると私は思っている。そのためにも3Sを仕事の流れで徹底して進めたいものである。

 

 

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