著者: エイム研究所 矢野 弘 改善して後で振り返ってみると当たり前のことをしたように感じる時がある。ムダを取った後のムダを見た場合に、なんで最初からムダが発生しないようにしなかったのか悔しくなる。わざわざムダを作っておいて後から取るような感じをうけるのである。 「改善をしたんだ」とは思えなくなることがある。
これは、改善したことにより自分の実力が向上して、向上したレベルから見てしまうからである。いつまでたっても困難であったとか、特別のことをしたと思っているようでは、改善力は向上していないことになる。改善すればするほど改善力が身につき見る目や精神が肥えてしまうのである。
しかし、上には上があるように改善力が身につけば身につくほどムダが見えるようになるし、困難な課題も見つけられるようになる。そして、より腕を上げたいという向上心にかき立てられて挑戦したくなる。まるで病気みたいに、これを改善中毒と言う人もいる。
この状態までくると完全にDNAに書き込まれていることになる。病気は治る(元にもどる)かもしれないがDNAになってしまうと、そういう人種になる。
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